元銀行員の苦悩

元銀行員。読んだ本のこと、仕事のことについて書ける範囲で書いていきたいと思っています。

ソーシャルゲームは身の丈に合わない娯楽だ

先日、携帯に残っていた最後のソーシャルゲームとお別れをしました。

3年に渡って遊び、結構課金もしていたゲームだったので正直アンインストールするのはとてもつらかったです。しかし、これから失われるであろう時間とお金には代えられないと思い削除を決めました。

 

中学生のころからずっと身近にあったソシャゲ。

モバゲーの「怪盗ロワイヤル」から始まり、スマホに変えてからも随分と遊ばせてもらってきました。ちょっとした息抜きにはぴったりで、勉強の合間や移動時間などによく遊んでいました。しかし、今思えば自分は遊び方がとても下手でした。一度課金の味を知ってからは基本的に無料プレイでは満足できず、イベントごとに課金をし一喜一憂しているゲーム会社にとっては理想のお客さんだったと思います。

 

今回辞めるにあたって、ソシャゲについて書かれた記事や書籍をいくつか読み、自分なりに「なぜソシャゲにハマってしまうか」をまとめてみることにしました。課金に悩む人や辞められなくて困っている人の一助になれば嬉しいです。

 

①時間とお金を結びつける力がとにかく強い

ソシャゲの凄いところは驚異的なマネタイズ力です。基本的にソシャゲは無料でプレイできますが、ずっと遊んでいられる訳ではありません(遊んでいられるものもありますが)。時間で回復できる体力的なモノがあり、それを消費することでプレイすることができます。つまりプレイヤーはゲームをプレイするためにはスタミナが回復するのを待たなければいけないのです。ここにゲーム内アイテムが登場します。このアイテムは無くなったスタミナを回復させたりキャラクターを入手するために使われます。基本的には有料ですが、無料プレイでもある程度は手に入るようにできています。しかし無料配布分などたかがしれていますので、体力をすぐに回復したい人やすぐに強くなりたい人はアイテムを購入することになるのです。この時点で課金する人の頭にあるのは「1週間コツコツプレイするなら1000円払ってしまおう」というものです(何も考えていない人もいるでしょうけど)。ここにソシャゲの恐ろしさが集約されています。無意識のうちに時間とお金がゲームによって結びつけられてしまうのです。

 

②承認欲求を掻き立てるシステム

 多くのソシャゲにはフレンド機能というものがあります。他のプレイヤーとつながるシステムですね。フレンドになるとその人のキャラクターを自分のものとして使えるなど様々な恩恵を受けることができます。しかし、フレンド数には上限があるため強いプレイヤーは強いプレイヤー同士でつながろうとする傾向があります。そのため強い人とつながるために自分も強くなろうとする心理が働いてしまうのです。この現象は特にオンラインゲームで顕著で、ネットには「自分がいないと他のプレイヤーに迷惑がかかる」というような発言もありました。ここまで来ると遊びの域を出て最早仕事のようになってしまってますよね。

 

コンコルド効果

 この言葉を聞いたことある人も多いかもしれませんね。「せっかくここまでやったんだから今辞めるのは勿体ない」っていうあれです。先ほどの項とかぶりますが時間やお金を消費するわけだからやめにくいですよね。私もアンインストールにあたって、これまでかけてきた時間とお金のことが頭をよぎってなかなか決断できませんでした。アンインストール後もしばらくは物凄い喪失感を味わいましたが、ここは割り切るしかないと思います。今これから失われるであろう時間やお金を守ることの方が大切です。コンコルド効果に打ち勝つことはこれはソシャゲだけでなく人生全般を豊かにします。つまらない映画は途中でも席を立つ、辞めようと思ったら辞める人がきっと成功を掴めるんだと思います。

 

以上の3点から私がたどり着いたのは

ソーシャルゲームは身の丈に合わない娯楽だ」

という結論です。ソシャゲを作っているのは高学歴のエリートたちです。彼らが本気で頭を使い私たちからお金を搾り取りに来ているのです。そもそもここまで計算されたゲームを真っ当に遊ぼうとする方が無理なのです。

 

もちろんソシャゲをきちんとコントロールしながら遊べている方もたくさんいます。そういった方はこれまで通り遊んでいただければ良いと思います。しかし、その一方で生活に支障が出てくるレベルの廃課金プレイヤーが一定数いるのも事実です。ソシャゲは手軽ですが恐ろしい娯楽です。この記事を読んで悩みが解決される人が一人でもいてくれたら嬉しいです。