2016上半期映画ベスト5を勝手に選んでみた
11月も半ばを過ぎてしまいましたが
筆者が独断と偏見で選んだ
上半期映画ベスト5をまとめました。
5位 シング・ストリート 未来への歌
監督 ジョン・カーニー
主演 フェアディア・ワラッシュ=ピーロ
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『はじまりの歌』で知られる
ジョン・カーニー監督作品。
ミニシアター中心での上演でしたが、
大きな話題となった作品です。
舞台は1985年ダブリン。
当時、ロックに夢中になった人から
若い世代まで楽しめる極上の青春ムービー。
4位 怒り
監督 李相日
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李相日×吉田修一の『悪人』タッグ再び。
とにかく映画から伝わってくる
熱量がすごかったです。
映画館であんなに息が詰まったのは
初めての経験でした。
「信じることとはなにか」
というテーマももちろん、
役者一人一人の気迫が伝わってくる一本。
3位 シビル・ウォー
監督 アンソニー・ルッソ
ジョー・ルッソ
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お祭り映画ここに極まれり。
今作はアベンジャーズ内で争いが勃発します。
自分の信じる正義ゆえの葛藤。
これまで光の当てられてこなかった
ヒーローの内面にまでライトを当てた作品。
単体でも十分楽しめる作品ですが、
関連作品視聴後の鑑賞をおすすめします。
2位 シン・ゴジラ
監督 庵野秀明
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社会現象にもなった『シン・ゴジラ』
「なんだか凄いものを見てしまった」
というのが私の正直な感想でした。
現代日本を写したような作品で今でもSNSなどで考察・感想などをよく見かけます。
9月の公開ながらロングラン上映しているため
まだ見ていない人も間に合いますよ~
1位 君の名は。
監督 新海誠
声優 神木龍之介
上白石萌香
現在も快進撃を続ける『君の名は。』
この作品を1位に選出させていただきます。
若い世代を中心に大流行。リピーター続出。
(私も3回行ってきました)
新開誠が贈る傑作アニメーション。
こちらもまだまだ劇場で鑑賞できます。
いかがだったでしょうか。
今年は本当に豊作で、
5作品選ぶのは中々骨が折れました。
本当は他にも紹介したい映画がありますが
それは別の機会に紹介しようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【偉人たちに学ぶ】筋トレのとき思い出したい名言
私事ですがロッキーに触発されてから2年、細々と筋トレを続けております。まあ、筋トレと言っても5分くらいで終わる簡単なもので、当然絶大な効果はなく、多少筋肉がついたかな…と感じる程度です。しかし、映画ばかり見て普段中々運動する機会のない自分にとっては2年間続けるのは中々つらいものでした。今回はそんな僕を支えてくれた名言たちを紹介したいと思います。
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「筋肉がNoと答えたら、私はYesと答える。」
②林修
「これから一か月間頑張れ。そうすればこれからの人生が変わる。一ヶ月頑張る人間は一年頑張ることができる。一年頑張る人間は10年頑張ることができる。10年頑張る人間は一生頑張るから。」
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③アポロ・クリード
「明日なんてない!」
④イチロー
「なにかを長期間成し遂げるためには考えや行動を一貫させる必要がある。」
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⑤不明
「今日が残りの人生で一番若い日なんだから、筋トレは今日始めるのが一番いい。」
いかがだったでしょうか。ちなみに私が一番好きなのは①のシュワルツェネッガーの言葉。トレーニング中に思い出すと本当に力が湧いてきます。なかなかトレーニングの習慣が定着しない人やこれから始めてみようかなと思う人のお役にたてたらうれしいです。それでは今回はこの辺で。
あの男が帰ってくる
ジェイソン・ボーン〈2016〉
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【あらすじ】
ジェイソン・ボーンが姿を消してから数年。CIAは再び新たなプロジェクトを開始。その中にはボーンの過去に関する重要な情報も含まれていた。かつての同僚ニッキー・パーソンズによってそのことを知ったボーンは再び戦いの世界に身を投じることになる。2001年にスタートしたボーン・シリーズ。前作の『ボーン・アルティメイタム』から9年の時を経て、いよいよ新章開幕です。
【感想ネタバレあり】
過去作を見たのが数年前ということもあり、久々にボーン・シリーズを手に取りましたが、マッド・デイモンがとにかく若い…。『ボーン・アイデンテティー』が15年前の作品ですから、時の流れの速さにただただ驚かされるばかりです。それにしても15年に渡って同じ人が1つの映画に関わり続けるって本当にすごいことですよね。さすがにロッキー・シリーズ(1976年スタート)には勝てないけど…。
今作は良くも悪くもボーンって感じでした。相変わらずのスリリングな演出と、キレのあるアクションは健在。しかし特に目新しさは無く、なんとなく展開が予想できてしまうのが少し残念でした。唯一大きな変化があったのがカーチェイス。これは桁違いにパワーアップしていました。きっと映画史に残るレベルじゃないでしょうか。ラスベガス完全封鎖、車200台を使ったカーチェイスはぜひ映画館で見てほしいです。新シリーズということで続編ありきの終わり方でしたが、なかなか難しい気もします。ボーンの過去はほぼ明らかになっている訳だし、ボーンが無敵すぎて正直安心感しかない。この映画の最大の核である「自分の正体を知る」というサスペンス要素が弱くなってしまった今、これ以上の続編は蛇足感が強い感じがします。まあ、そんなことを言いながらも公開されたら真っ先に観に行きますけどね。
【邦画だって面白い】おすすめ邦画5選その1
洋画は見るけど邦画は全く見ないよという人も多いと思います。今回はそんな人にこそ見てもらいたいオススメ邦画を紹介していきます。
①舟を編む
「右」という言葉を説明できますか?
舞台はとある出版社、主人公の馬締(まじめ)はコミュニケーション能力の低さから社内で厄介者扱いされたいた。しかし、辞書編集部に引き抜かれたことをきっかけに馬締はメキメキと力を発揮し…。私が邦画にハマるきっかけとなった作品です。辞書ができるまでの過程と共に描かれるヒューマンドラマ。アニメも始まったみたいですね。
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三谷幸喜が送る傑作コメディ。
港町・守加護を仕切るマフィアのボスの愛人に手を出してしまった備後登。備後は命を助ける条件として伝説の殺し屋「デラ富樫」を連れてくるよう命じられる。三谷作品の中でも1,2を争う人気ではないでしょうか。予期せぬ展開に爆笑必至です。ちなみにマジックアワーとは「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」のこと。
③WOOD JOB!神去なあなあ日常
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高校卒業後の進路が決まっていなかった平野勇気は担任と両親の画策により、神去村という携帯の電波も届かない自然に囲まれた村に送り込まれる。そこで林業をやることになった勇気だが、慣れない環境と作業に悪戦苦闘。彼はいったいどうなってしまうのか。林業を題材とした作品。私たちの生活に欠かせない第一次産業の実態を知ることができるだけでなく、考え方も改めてくれる映画。
④ビリギャル
実話を基にした感動の受験物語。
『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』、通称・ビリギャル。主人公さやかが慶応大学に合格するまでの過程を描いた話です。受験・家族・友情。きっとあなたも見た後に何かを頑張りたくなる。
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No1ヤクザ映画。
戦後の広島で実際に起きた抗争をベースに作られたドキュメンタリー映画。刀を振り回す暴漢を射殺し刑務所から戻った主人公・広能昌三。彼が戻った時には組は真っ二つに割れており、広能は血で血を洗う抗争に巻き込まれていく。従来のヤクザ映画の様式美を完全に打ちこわし、リアリティを追求した作品。初めて見たときの衝撃は半端じゃなかったです。菅原文太まじかっけえ…
いかがだったでしょうか。今回は第一弾ということで5作品の紹介でしたが、今後も更新していきたいと思っています。最後まで読んでいただきありがとうございました。
【これだけは見ておきたい】傑作サスペンス5選
筆者が選ぶ傑作サスペンスをまとめました。
①ユージュアルサスペクツ
カリフォルニア州のサンペドロ港に停泊していた麻薬密輸船が爆発するという事件が起きる。現場には銃殺体を含む多数の死体が残されていた。捜査官のクイヤンは事件の生き残りであるヴァーバル・キントから事件に関する話を聴取するが…
1995年アカデミー脚本賞受賞作品。私の一番大好きなサスペンス映画です。
②メメント
ある日、主人公のレナードの妻が強盗に殺害される。レナードはその場で犯人を撃ち殺すが、もう一人の仲間によって突き飛ばされたことにより外傷を負い、10分間しか記憶を保てなくなってしまう。レナードはそれでも犯人に復讐しようとするが…
レナードが記憶していられる10分という時間で時系列を区切り、ストーリーを終わりから始まりへと進めるという斬新なストーリー構成の作品です。リメイク版が近年公開されるそうです。
父親殺しの罪に問われた少年を担当することになった12人の陪審員。少年にとって不利な証拠も多く、判決は明らかに見えた。しかし、陪審員の一人が判決に異を唱えたことによって物語は思わぬ方向に向かっていく。
陪審員制度を題材とした法廷サスペンスの傑作。密室劇の金字塔として高く評価されている作品です。
④真実の行方
冬のシカゴで起きた大司教惨殺事件。弁護士マーティン・ヴェイルは名前を売るために容疑者の少年アーロンの弁護を引き受ける。少年を無罪にするために動いていたヴェイルだが、気弱だったはずのアーロンが突然豹変する様子を目の当たりにする。
リチャード・ギア主演作品。こちらも大分趣向は違いますが法廷ものですね。若き日のエドワード・ノートンが少年役を務めています。
連続猟奇殺人を担当することになったFBIアカデミー実習生のクラリス。彼女は事件解決のため、凶悪殺人犯の心理分析を行っていた元精神科医のハンニバル・レクターを尋ねる。はじめは協力を拒否していたレクターだが…
第64回アカデミー賞主要5部門を受賞した本作。サスペンスといったらこの作品と言っても過言ではないでしょう。
いかがだったでしょうか。他にも紹介したい作品がいくつかありますが今回はこの辺にしておきます。最後まで読んで頂きありがとうございました。
<参照>
http://cinema.sugai-dinos.jp/image/contents/30977/20151015140611_1.jpg
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Cinema/3769/12angrymen/02.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/tamajiro_cinemadays/imgs/4/b/4b506049.jpg?5ccacddc
http://www.daibond.com/wp-content/uploads/2013/05/THE_SILENCE_OF_THE_LAMBS2.jpg
怒り
監督:李相日
主演:渡辺謙 他
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/o/ohrmsk927/20160918/20160918020739.jpg
〈怒り〉とはなにか。
八王子で起きた夫婦殺人事件から一年。犯人は未だに逃走を続けている。そんな中、東京、千葉、沖縄に現れた素性の知れない3人の男たち。彼らは一体何者なのか。
【以下ネタバレあり】
人の嫌な部分や黒い部分に堂々と向き合った作品。正直凄く重かったし、つらくなるシーンも多々ありました。しかし、他人を信じられなかったり、疑ってしまったりする心の闇に向き合うきっかけになっただけでも見て良かったと思える映画でした。
信じることができずに後悔する優馬と、信じていた相手に裏切られた辰哉。この二人を比較すると救いなんてないような気がしてしまう。
『何者』に抉られた人へ
浅井リョウ原作の「就活」と「SNS」を題材とした人間群像劇。原作を読んだ人も含め心を抉られた人も多いのでは無いでしょうか。私も昨年の就活中にこの本を購入、勝手に自滅していました。
SNSに親しんだ今の若者世代にとっては共感できる部分が多いはず。特に私の世代(平成5年生まれ)あたりは、就活時期も原作の舞台と近いため、あるあるどころの騒ぎではなかったのではないでしょうか。主要人物も程度の差こそあるにしろ、周りにこういうやついるなあと思える人ばかり。
【以下感想ネタバレあり】
この作品の怖いところは鑑賞者(読者)と最も目線の近い拓人(佐藤健)が、どん底に突き落とされるところですね。冷静に他人を分析し、私たちが日々感じていることを代弁してくれている拓人がボロクソに言われるシーンは共犯者である私たちにとって恐怖以外の何物でもなかったはず。きっとこれは知らず知らずのうちに「鑑賞者」になってしまっている私たちへの警鐘なんでしょう。
観察者・拓人と対をなしているのが烏丸ギンジ。彼は大学時代拓人と共に演劇をやっていましたが、大学を中退し自分の劇団を立ち上げます。彼の作るなかなか評価されませんが、彼はそれでも月に1本劇を作り続けています。彼のこの姿こそ私たちがあるべき姿ではないかというのが、この作品の示す一つの答えではないでしょうか。後半、瑞月(有村架純)が隆良(岡田将生)に思いをぶちまけるシーンからも、ギンジの生き方が肯定されていることがわかります。結局、「何者」かになれるのはどんなに馬鹿にされても、不格好でも動き続けた人なんだと思います。「 踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損」。これは 徳島の阿波踊りの歌い出しですが、これに通じるものがこの映画にはあるのではないでしょうか。
最近、アナザーストーリー本として『何様』が発売しましたね。私も読み始めたばかりなので、まだ何も書けませんが興味のある方はこちらも読んでみてはいかがでしょうか。